Enlightenment
Enlightenment(略称:E)は、X Window System 用のウィンドウマネージャである。バージョン番号20以降では、Wayland にも対応した。[3]Bodhi Linux や Pentoo といった Linux ディストリビューションにも搭載されている。[4]
Enlightenment E17, with former default theme Black&White and GTK+2 programs running using a GTK+2 port of the theme | |
作者 | Carsten Haitzler |
---|---|
開発元 | Enlightenment development team |
初版 | 1997年 |
最新版 |
0.26.0[1]
/ 23 12月 2023 |
リポジトリ | |
プログラミング 言語 | C (EFL) |
対応OS | Unix-like |
種別 |
|
ライセンス | BSD-2-Clause[2] |
公式サイト |
www |
Enlightenment にはグラフィカルなシェルを提供する機能が含まれており、GNOME や KDE 用に書かれたプログラムと組み合わせて使用することができる。Enlightenment Foundation Libraries (EFL) と一緒に利用すれば、Enlightenment は完全なデスクトップ環境を構成することが可能である。[5]
開発経緯
編集最初のバージョンは、Carsten Haitzler (別称 Rasterman) によって1997年に公開された[6][7]。EFL が追加されるより前の時点では、元々単なるウィンドウマネージャに過ぎなかった。[8]
Bodhi Linux は Enlightenment 17 デスクトップを中心としてビルドされたが、それはフォーク後に Moksha デスクトップとして作成された。Elive Linux ディストリビューションも、3.7 シリーズがリリースされる2019年までは、E17 のフォークを主要なデスクトップ環境に採用した。
2023年8月現在のバージョンは、E25 である。[9]
E16
編集E17 の公開は、Enlightenment マネージャの根本的な再設計を意味した。その結果、コミュニティ内の一部の人々は E16のコードベースに留まり、このバージョンで独立した開発を継続することを決定した。そして 2009年に1.0のマイルストーンに到達し、現在も活発に開発が続けられている(2023年現在の時点ではバージョンが 1.0.29 である)。[10]
世間の評価
編集2011年に行われた E16 のレビューでは、ウィンドウごとの設定が可能で、モニタサイズよりもはるかに大きなスクリーンスペースを持つ仮想デスクトップに対応し、「ほとんどすべての操作がキーボードで行える」といったことが特徴であるとして、カスタマイズ性が非常に高いことが判明した。外観が賞賛された一方で、当時のデスクトップ環境には不具合が多がったため、やや不安定な面があると批判された。また、E16 については、GNOME や KDE 用のウィンドウマネージャとして利用可能であるが、レビューではそれらと互換性が低いことが分かった。[11]
2014年に行われた E17 のレビューでは、デザインに関して高速で動作し、タッチスクリーンにも対応して外観も立派であるが、ウィンドウのサイズを変更するための選択領域が小さいことで悩まされるとされた。このデスクトップ環境で使用する既定の端末として登場した Terminology も称賛された。作者は、個人的にデスクトップの左クリックメニューと右クリックメニューが気に入っていた。[12]
2017年のレビューでは、E18 が軽量で、マックOS に似た外観を持つが、デスクトップの左クリックメニューと右クリックメニューのために学習曲線が急であると述べられている。[8]
2020年のレビューでは、Enlightenment には多数のキーボードショートカットが存在し、古いハードウェアでも十分動作するほど軽量であり、待機時の CPU と RAM の使用量が少ない、と評価された。しかし、デスクトップの左クリックと右クリックのメニューの扱いが複雑過ぎると批判されている。[13]
リリースの歴史
編集バージョン | コード名 | 公開年月日 | 備 考 |
---|---|---|---|
pre-alpha | Enlightenment Alpha1 | October 1996[15] | |
0.13.2 | DR13 | 18 January 1998[16] | |
0.14.0 | DR14 | 18 July 1998[17][18][19] | |
0.15.0 | DR15 | 12 March 1999[20] | |
0.16 | DR16 | 27 October 1999[21] | Still maintained as of 2023. Preferred by many people, especially as a "retro" desktop.[22] |
0.17 | DR17 | 21 December 2012[23] | Major rewrite version. Was forked to create the Moksha desktop. |
0.18 | DR18 | 22 December 2013[24] | |
0.19 | DR19 | 15 September 2014[25] | |
0.20 | DR20 | 1 December 2015[26] | |
0.21 | DR21 | 1 June 2016[27] | |
0.22 | DR22 | 22 November 2017[28] | |
0.23 | DR 0.23 | 24 August 2019[29] | |
0.24 | DR 0.24 | 17 May 2020[30] | |
0.25 | DR 0.25 | 16 December 2021[31][32] | |
0.26 | DR 0.26 | 23 December 2023[33] | Current release. |
関連項目
編集参考記事および出典
編集- ^ “Enlightenment 0.26.0 Release” (23 12月 2023). 27 2月 2024閲覧。
- ^ “COPYING - core/enlightenment.git”. 28 March 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。10 April 2022閲覧。
- ^ “Enlightenment DR 0.20.0 Release”. Enlightenment.org. 21 June 2018時点のオリジナルよりアーカイブ。8 March 2016閲覧。
- ^ Zinoune, M. (10 July 2012). “Enlightenment distributions that are still alive!”. Unixmen. 4 December 2023閲覧。
- ^ “Portal:Enlightenment”. en.opensuse.org (2012年12月21日). 2018年2月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年6月17日閲覧。
- ^ “The windows manager Enlightenment – MVPS.net Blog” (英語). 2023年12月4日閲覧。
- ^ “Enlightenment DR16”. Enlightenment. 2024年2月27日閲覧。
- ^ a b Germain, Jack M. (2014年5月16日). “Enlightenment Linux: It's Not What You Think” (英語). LinuxInsider. 2023年12月4日閲覧。
- ^ “News”. www.enlightenment.org. 2023年8月22日閲覧。
- ^ “Enlightenment E16”. 18 February 2018閲覧。
- ^ “Best lightweight window managers for Linux” (英語). TechRadar (2011年7月3日). 2023年12月4日閲覧。
- ^ “The desktop-a-week review: Enlightenment (E17)” (英語). Network World. 2023年12月4日閲覧。
- ^ Perkins, John (2020年10月1日). “Enlightenment Desktop Review: A Beautiful, Lightweight but Different Desktop Manager” (英語). Make Tech Easier. 2023年12月4日閲覧。
- ^ “Legacy sources”. 29 October 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月27日閲覧。
- ^ “enlightenment-1.0alpha-1.i386.rpm”. CDrom Archive. 2024年2月27日閲覧。
- ^ “New E Already Released”. Slashdot News (19 January 1998). 2024年2月27日閲覧。
- ^ “Enlightenment 0.14 release”. Slashdot (18 July 1998). 2024年2月27日閲覧。
- ^ “"E news"”. 28 April 1999時点のオリジナルよりアーカイブ。19 May 2020閲覧。
- ^ “Official Word on Enlightenment DR14”. Slashdot (16 July 1998). 2024年2月27日閲覧。
- ^ “Enlightenment 0.15”. Slashdot (12 March 1999). 2024年2月27日閲覧。
- ^ “"E news"”. 4 March 2000時点のオリジナルよりアーカイブ。19 May 2020閲覧。
- ^ “Enlightenment E16”. www.enlightenment.org. 2021年4月5日閲覧。
- ^ “After 12 years of Development, E17 Is Out”. Slashdot (21 December 2012). 2024年2月27日閲覧。
- ^ “Enlightenment DR 0.18: Improved Compositing, Wayland Support”. slashdot (22 December 2013). 2024年2月27日閲覧。
- ^ “v0.19.0”. git release. 2024年2月27日閲覧。
- ^ “Enlightenment E20 Released With Full Wayland Support”. slashdot (December 2015). 2024年2月27日閲覧。
- ^ “v0.21.0”. git release. 2024年2月27日閲覧。
- ^ “v0.22.0”. git release. 2024年2月27日閲覧。
- ^ “v0.23.0”. git release. 2024年2月27日閲覧。
- ^ “v0.24.0”. git release. 2024年2月27日閲覧。
- ^ “Enlightenment 0.25.0 Release” (2021年12月16日). 2021年12月27日閲覧。
- ^ “v0.25.0”. git release. 2024年2月27日閲覧。
- ^ “Enlightenment 0.26.0 Release” (2021年12月23日). 2023年12月25日閲覧。
外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- Official website for older e16
- Sources(git)
- Operating-systems distribution status Archived 20 March 2016 at the Wayback Machine.
- Elive Linux's fork of E17
Template:Enlightenment desktop Template:X desktop environments and window managers