キャメロット (競走馬)
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キャメロット | ||||||||||||||||||
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2012年ダービーステークス | ||||||||||||||||||
欧字表記 | Camelot | |||||||||||||||||
品種 | サラブレッド | |||||||||||||||||
性別 | 牡 | |||||||||||||||||
毛色 | 鹿毛 | |||||||||||||||||
生誕 | 2009年3月5日(15歳) | |||||||||||||||||
父 | Montjeu | |||||||||||||||||
母 | Tarfah | |||||||||||||||||
母の父 | Kingmambo | |||||||||||||||||
生国 | イギリス | |||||||||||||||||
生産者 | Abdullah Bin Hamad Bin Isa Al-Khalifa | |||||||||||||||||
馬主 |
Derrick Smith, Mrs John Magnier, Michael Tabor | |||||||||||||||||
調教師 | A P O'Brien(アイルランド) | |||||||||||||||||
競走成績 | ||||||||||||||||||
生涯成績 | 10戦6勝 | |||||||||||||||||
獲得賞金 |
1,710,767ポンド (ユーロ圏の賞金はイギリスのポンドに換算) | |||||||||||||||||
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キャメロット(Camelot)はイギリスで生産され、アイルランドで調教された競走馬・種牡馬である。主な勝ち鞍は、2011年レーシングポストトロフィー、2012年2000ギニー、2012年ダービーステークス、2012年アイリッシュダービー。
なお、「キャメロット」という馬名は非常にありふれた馬名であり、サラブレッドだけでも本馬以前に20頭以上存在している。日本でも1974年の京成杯で3着となったキャメロット(父:パーソロン)がいる。
経歴
[編集]デビュー前
[編集]バーレーン国王の子息であるシェイク・アブドゥッラー・ビン・ハマド・ビン・イーサ・アール・ハリーファのイギリスでの生産馬で、母Tarfahはダリアステークス(イギリスG3)の勝馬。2010年のタタソールズ・オクトーバー・イヤリングセールで、現馬主(デリック・スミス、ジョン・マグナー夫人、マイケル・テイバー)の代理人であるデミ・オブライエンが販売申込者のハイクレア・スタッドから525,000ギニーで購入し[1]、アイルランドのバリードイル調教場のエイダン・オブライエン調教師の管理下に入った。
2歳 - 3歳
[編集]アイルランドの未勝利戦を勝利するとそのままレーシングポストトロフィーに直行。5頭立てとなったレースで圧倒的な1番人気に支持されると、最後方から4頭をまとめて交わして勝利し、翌年のクラシック戦���の有力候補と目され2012年の2000ギニーとダービーのウインターフェヴァリット(冬季前売り1番人気)となる。
翌年2000ギニーに直行。ここでも1番人気に支持されると、前年のクリテリウムインターナショナルの覇者フレンチフィフティーンとの叩き合いをクビ差制して勝利。
続いて距離が伸びるダービーへ。ここは1907年以来105年ぶりの9頭立てという少頭数となり、圧倒的な1番人気に支持された。続く2番人気はダンテステークスの覇者ボンファイア。ほかにもダービートライアルの覇者メインシーケンスやディーステークスを11馬身差で勝った同厩舎のアストロロジーが名を連ねていた。レースでは後方2番手に控えると、最後の直線で逃げるアストロロジーを交わすとそのまま後続に5馬身差をつけて勝利し、2009年のシーザスターズ以来の二冠を達成した。キャメロットの賭け率8対13(約1.62倍)は過去60年で最も低い配当となり[2]、デビュー以来全レースで騎手を務めている(エイダン・オブライエン調教師の子息である)ジョセフ・オブライエンは19歳でダービージョッキーとなった。
アイリッシュダービーでは馬場不良を理由に直前に2頭が出走回避し、これまた5頭立ての少頭数戦になったが、スタート直後から後方2番手に控え、最後の直線手前で進出を開始。残り2ハロンあたりで外にふくれながら先頭に立ち、大外から上がってきたシーザスターズの弟ボーントゥシーがやや不利を受けた形になったが、なおも食い下がるボーントゥシーを押さえて勝利。ヨーロッパクラシック3勝目を挙げた。
アイリッシュダービーから直行したセントレジャーステークスは、イギリスクラシック三冠をかけての出走となった。レースは9頭立てで行われ圧倒的な支持を受けたがエンケの2着に敗れた。
その後凱旋門賞の回避が噂されたが陣営は参戦を決定。斤量の関係もあり、ランフランコ・デットーリに乗り替わった。しかし、結果は不良馬場が祟って、キャメロットは7着に終わった。レース後、疝痛を発症したため、手術を受けた[3]。
4歳
[編集]2013年はムーアズブリッジステークス(G3)から始動しここは快勝するものの、次走タタソールズゴールドカップ(G1)は1番人気に推されながらアルカジームの2着に敗れた。さらにプリンスオブウェールズステークスにおいてもアルカジームの4着となり、引退か現役続行かその去就が注目されたが、引退はせず一旦休養に入った。
秋は凱旋門賞の前哨戦であるフォワ賞から復帰する予定だったが、レース当日が不良馬場になったため、出走を取り消した。その後、凱旋門賞を回避して、ブリーダーズCターフに出走する予定だったが、調教中に故障したため、引退することになった。引退後はクールモアスタッドにて種牡馬になる[4]。
種牡馬として
[編集]2017年に初年度産駒がデビューし、その中の1頭でかつての主戦騎手ジョセフ・オブライエン調教師が管理するラトローブ(Latrobe)が2018年のアイリッシュダービーを優勝。自身との父子制覇を成し遂げるとともに、産駒初のクラシック競走制覇を果たした[5]。また同年アメリカのベルモントオークスでも産駒のアテナが制し、異国でのG1制覇も成し遂げた。
主な産駒
[編集]- Latrobe / ラトローブ - 2018年アイリッシュダービー
- Athena / アテナ - 2018年ベルモントオークスインビテーショナルステークス
- Wonderment / ワンダーメント - 2018年クリテリウムドサンクルー
- Even So / イーブンソー - 2020年アイリッシュオークス
- Sunny Queen / サニークイーン - 2020年バイエルン大賞
- Sir Dragonet / サードラゴネット - 2020年コックスプレート、2021年ザBMW
- Santa Barbara / サンタバーバラ - 2021年ベルモントオークスインビテーショナルステークス、ビヴァリーD・ステークス
- Luxembourg / ルクセンブルグ - 2021年フューチュリティトロフィー、2022年アイリッシュチャンピオンステークス、2023年タタソールズゴールドカップ、2024年コロネーションカップ
- Sammarco / サンマルコ - 2022年ドイチェスダービー、ダルマイヤー大賞
- Los Angeles / ロスアンゼルス - 2023年クリテリウムドサンクルー、2024年アイリッシュダービー
- Bluestocking / ブルーストッキング - 2024年プリティーポリーステークス、ヴェルメイユ賞、凱旋門賞
競走成績
[編集]出走日[6] | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭数 | 人気 | 着順 | 騎手 | 斤量 | 距離(馬場) | タイム | 着差 | 1着(2着)馬 |
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2011.7.14 | レパーズタウン | 2歳未勝利 | 5 | 1人 | 1着 | J.P.O'Brien | 127lb | 芝8f(Gd) | 1:42.31 | 2身 | (All Approved) | |
2011.10.22 | ドンカスター | レーシングポストT | G1 | 5 | 1人 | 1着 | J.P.O'Brien | 126lb | 芝8f(Gd) | 1:38.58 | 2 1/4馬身 | (Zip Top) |
2012.5.5 | ニューマーケット | 2000ギニー | G1 | 18 | 1人 | 1着 | J.P.O'Brien | 126lb | 芝8f(GS) | 1:42.46 | 首 | (French Fifteen) |
2012.6.2 | エプソム | ダービー | G1 | 9 | 1人 | 1着 | J.P.O'Brien | 126lb | 芝12f10y(GF) | 2.33.90 | 5馬身 | (Main Sequence) |
2012.6.30 | カラ | 愛ダービー | G1 | 5 | 1人 | 1着 | J.P.O'Brien | 126lb | 芝12f(Sft) | 2:43.96 | 2馬身 | (Born To Sea) |
2012.9.15 | ドンカスター | セントレジャー | G1 | 9 | 1人 | 2着 | J.P.O'Brien | 126lb | 芝14f132y(Gd) | 3/4馬身 | Encke | |
2012.10.7 | ロンシャン | 凱旋門賞 | G1 | 18 | 2人 | 7着 | L.Dettori | 123lb | 芝2400m(Hy) | 12 1/2馬身 | Solemia | |
2013.5.6 | カラ | ムーアズブリッジS | G3 | 5 | 1人 | 1着 | J.P.O'Brien | 134lb | 芝10f(GY) | 2.16.27 | 1 3/4馬身 | (Triumphant) |
2013.5.26 | カラ | タタソールズゴールドカップ | G1 | 4 | 1人 | 2着 | J.P.O'Brien | 129lb | 芝10f110y(GF) | 1 1/2馬身 | Al Kazeem | |
2013.6.19 | アスコット | プリンスオブウェールズS | G1 | 11 | 1人 | 4着 | J.P.O'Brien | 126lb | 芝10f(GS) | 3 3/4馬身 | Al Kazeem |
血統表
[編集]キャメロット(Camelot)の血統(サドラーズウェルズ系 / Northern Dancer 3×5×5=18.75%、Natalma 4×6・6・6=10.94%、Special 4×5=9.38%、Native Dancer 5×5=6.25%[7]) | (血統表の出典) | |||
父 Montjeu 1996 鹿毛 アイルランド |
父の父 Sadler's Wells1981 鹿毛 |
Northern Dancer | Nearctic | |
Natalma | ||||
Fairy Bridge | Bold Reason | |||
Special | ||||
父の母 Floripedes1985 鹿毛 |
Top Ville | High Top | ||
Sega Ville | ||||
Toute Cy | Tennyson | |||
Adele Toumignon | ||||
母 Tarfah 2001 鹿毛 アメリカ |
Kingmambo 1990 鹿毛 |
Mr. Prospector | Raise a Native | |
Gold Digger | ||||
Miesque | Nureyev | |||
Pasadoble | ||||
母の母 Fickle1996 鹿毛 |
*デインヒル Danehill |
Danzig | ||
Razyana | ||||
Fade | *ペルセポリスII | |||
One Over Parr F-No.4-o[8] |
- 父モンジューについては同馬の項を参照。本馬はモンジューの8世代目の産駒で、父が出した4頭目のイギリスダービー馬となった。
- 母ターファーはダリアステークス(イギリスG3)の勝ち馬。4代母ワンオーバーパーの全姉にイギリスオークス優勝馬ポリガミー。16代母に生涯54戦54勝、ハンガリーの歴史的名牝キンチェム。
- サドラーズウェルズ、ヌレイエフ、ダンジグとノーザンダンサー系の名種牡馬3頭の血を受け継いでおり、ノーザンダンサーの母ナタルマはデインヒルの牝系をも通して計4回のクロス、その父ネイティヴダンサーは、ほかにミスタープロスペクターを通して計5回のクロスとなっている。
出典
[編集]- ^ Tattersalls October 1 Purchase Camelot Lands First British Classic タタソールズ社HP 2012年6月3日閲覧
- ^ グリーンチャンネル中央競馬全レース中継の中での合田直弘のコメント 2012年6月3日放送
- ^ 『優駿』2012年11月号、164頁。
- ^ 『優駿』2013年12月号、141頁。
- ^ 合田直弘. サクソンウォリアーを破ったラトローブの父・キャメロットには要注目. netkeiba.com(2018年7月4日付). 2018年8月1日閲覧
- ^ racingpost.com 2012年7月3日閲覧
- ^ Camelot+(GB) equineline.com 2012年5月11日閲覧
- ^ “Partner Mare - Family 4-o”. Bloodlines.net. 2012年5月11日閲覧。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post